
「コーディネート機能」とは?
島根県では2019年2月に「県立高校魅力化ビジョン」※1を策定し、生徒一人ひとりに、自らの人生と地域や社会の未来を切り拓くために重要となる「生きる力」を育むことを目指し、地域社会との協働による魅力ある高校づくりを掲げました。この魅力ある高校づくりを推進する上で鍵となるのが、「コーディネート機能」です。教職員や地域人材、コーディネーターがそれぞれ必要な機能を担っています。
島根県には60人を超えるコーディネーターがおり(2022年度時点)、県立高校を活動拠点としながら学校と地域をつなぐ役割を果たしています。
参考:高校と地域をつなぐ人材の在り方に関する研究会
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/kaikaku/1418217.htm
高校におけるコーディネート機能
●地域社会と関わる教育過程の企画・運営・支援
●地域側との連絡調整・情報提供
●学校への地域資源の活用
●地域系部活動等の教育課程外の地域探求や活動の支援
●地域との連携・協働に係る研修の企画・実施など
地域におけるコーディネート機能
●地域資源(人・もの・こと・課題等)の掘り起し
●学校側との連絡調整・情報提供
●学校外での高校生を含む活動の企画・支援
●地域留学等新しい人の流れをつくる企画・調整
●卒業生とのつながり構築や活動支援 など
協働体制におけるコーディネート機能
●組織体制の構築・運営(ビジョン・計画づくり、事業・会議の運営等)
●外部資源獲得(ふるさと納税、寄付等)
●大学・民間企業等との連携・協働 など
高校魅力化の鍵を握る
「コーディネート機能」

「コーディネート機能」は3つに整備されています。(「高校と地域をつなぐ人材の在り方に関する研究会」報告書、文部科学省、2019)(図1)さらにこの3つの機能を具体的な役割に分け、求められる内容によってマネージャー、プレイヤー、サポーターと3種類に表すことができます。
しかしそれぞれの高校・地域に全ての機能が必要なわけではありません。自分の高校・地域にはどの部分が必要で、現状は誰(またはどの組織)が担っているのかをまず見極めることが重要です。その上で、必要であるにもかかわらず担えていない機能を検証することで、専門人材としての「コーディネーター」の配置を検証する段階へ進みます。
島根県における
コーディネーターの状況
島根県においては、2012年頃から「高校魅力化コーディネーター」が配置されました。当初はコーディネーターも少なく、1人のコーディネーターがすべての機能や役割を担おうとするこのもありましたが、機能を3つに整理したことで教員とコーディネーターの分担や連携学校と地域の連携・協働の進め方も整理されつつあります。
※2019年度より協働体制におけるコーディネート機能を担う人材について「コンソーシアム運営マネージャー」という名称で配置。


島根県においては、2012年頃から「高校魅力化コーディネーター」が配置されました。当初はコーディネーターも少なく、1人のコーディネーターがすべての機能や役割を担おうとするこのもありましたが、機能を3つに整理したことで教員とコーディネーターの分担や連携学校と地域の連携・協働の進め方も整理されつつあります。
※2019年度より協働体制におけるコーディネート機能を担う人材について「コンソーシアム運営マネージャー」という名称で配置。
コーディネート人材を
配置する高校のある市町村
県教育委員会だけではなく、市町村、関係機関がそれぞれ連携しながらコーディネーターを配置しています。2018年度の調査では、コーディネーターを地域おこし協力隊や会計年度任用職員などとして市町村が雇用するケースが大半を占めていましたが、現在は、NPO法人や民間企業に委託するケースも全体人数の半分を占めつつあります。

コーディネーターに関する各種データ
人数推移
ひとつの高校に1人の配置ということではなく、複数人を配置する高校が増えています。また、複数の高校がある市町村では、チームで担当するケースもあります。

年齢
コーディネーターの年齢は20代から50代以上と、幅広い年代の方が配置されています。教員とは違った視点で、生徒にとって相談しやすい身近な存在として活躍しています。
※2022年度島根県教育委員会による調査

担当業務(複数回答)
高校におけるコーディネート機能
地域におけるコーディネート機能
協働体制におけるコーディネート機能
その他