先生・CNインタビュー

2023.12.26

人をつなぎ、誰もが輝ける場づくりの仕掛人。生徒はみんな我が子のよう。

島根県立安来高等学校・島根県立情報科学高等学校・高校魅力化コーディネーターコンソーシアム運営マネージャー/安来市高校魅力化推進員 山根 久美子さん

山根 久美子さん

専業主婦として子育てに励む中、第3子出産を機に子育てサークルなどを立ち上げたことをきっかけに市内の交流センターのセンター主事となる。人と人をつなぎ、人が輝く場所を仕掛ける楽しさを知る。5年半勤務したのち、市長からの依頼を受け現職に。

山根 久美子さん

みんなの要望に応え続け、気づいたらこの場所に。

私が今この仕事をしているのは、本当にご縁です。第3子が生まれたタイミングで、病院内で1歳までの子を持つお母さんが参加するサークルの立ち上げを依頼されて、手探りでクリスマス会、春祭りなどの季節のイベントを開催していました。そのうち、「子どもが1歳になるまでだけのつながりなんてもったいない」と感じるようになり、新しいサークルを立ち上げました。地域のおじいちゃん、おばあちゃんに手伝ってもらい季節の行事を楽しんでいたら、交流センターから声がかかって。ついには市長から高校魅力化コーディネーター(推進員)に指名していただきました。小・中学校でもPTA活動をしていたので、次は高校生と関わりたいと思っていましたし、就任当時は次女が高校生だったこともあり、スムーズに馴染むことができましたね。

地域とのつながりを活かし、生徒の可能性を引き出す。

生徒たちがいつもキラキラしているのは、先生方が「これはどうかな、あれはどうかな」と考えた“仕掛け”があるから。先生たちと『こうなったらいいな』と話をするのが楽しくて、私も「自分には何ができるのか」を常に考えていますね。先生・生徒と一緒にさらにいろいろと仕掛けていった結果、情報科学高校に地域のさまざまな団体企業さまからコラボ活動のオファーをいただきました。ポスターやホームページ作成、ロゴデザイン、小学生向けのIT授業などの依頼が続いて、先生たちから「もう受けられないかも」と言われるほどの大盛況になりました。生徒たちが地域の方の想像を超えるものを作ってくれるので、生徒にとっても、地域の方にとってもプラスになる。あとは、小・中学生向けのイベントも行っています。ドローン操作やモノづくりを体験して楽しんでもらう中で、高校生が小学生の憧れの存在になっていくんです。その流れで、さらに大きなイベント「情報ITフェア」にも参加してくれる小学生もいますね。生徒たちもイベントを通して大人に対しても意見が言えるようになるなど、貴重な体験ができています。

生徒たちの成長を身近で感じ、涙が出そうになることも。

大切にしているのは、生徒に声をかけること。イメージは、近所のおばちゃんくらいの距離感です。そうすると、授業に入った時にもいろんな相談をしてくれて、自分の子どもみたいにみんなかわいいです。しまね留学生の子たちの食生活も心配でよく声をかけていますね。情報科学高校はお昼と夜にお弁当が出るので、そこは安心しています。これだけ距離が近いので、生徒自身が成長していく姿を見ると涙が出そうなほど感動しますね。もちろん、失敗することもありますが、失敗することが分かったことだけでも儲けもの。次の一歩を踏み出せるように、常に背中を押せる存在でいたいです。

これからしまね留学を目指す方へ

安来はとにかく人がいい!挑戦したいことがあれば協力してくれる大人がたくさんいるので、安心して自分の「やってみたい!」をぶつけてください。情報科学高校のしまね留学生は、ITに興味がある子が多いこともあり、地域の子たちの中にもすぐになじんでいきますよ。他ではできないようなこともここなら実現できるし、自分の夢のための第一歩を踏み出せるはず。不安になっている時間がもったいないです!「島根で何がしたいかな」という妄想をたくさん膨らませてきてくださいね。

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