先生・CNインタビュー

2023.12.11

「当たり前」の違いに気づき、自分の世界を広げる3年間を。

島根県立矢上高等学校/高校魅力化コーディネーター 小林 圭介さん

小林 圭介さん

関西の私立大学大学院修了後、公教育のコンサルティング会社にて教育系イベントなどを担当。2016年にIターンし高校魅力化コーディネーターに。一般社団法人地域商社ビレッジプライド邑南の職員として、生徒募集やカリキュラム開発など、高校魅力化全般に携わっている。

小林 圭介さん

Iターンという予想外の進路は面白そうだと思った。

大学で経済学を学び、教育関係の仕事をしていました。私は広島出身ですが、母方の実家は、島根県邑南町に近い広島県の三次市です。Iターンのきっかけになったのは、邑南町の矢上高校コーディネーター募集です。自分一人では絶対にたどり着かなかった予想外の進路だからこそ、「今まで経験しなかったことに触れられそう!行ってみたい!」と思いました。現在は邑南町の活性化を目指す地域商社の職員として、「高校魅力化事業」の高校魅力化コーディネーターの業務を担当しています。

社会で気づく「当たり前の違い」と高校時代に出会う。

矢上高校は普通科と産業技術科の2つの学科があり、卒業後の進路も四年制大学、農林大学校、専門学校、就職と多彩です。そのため、隣の席の友達と学習内容が違うことも特別なことではなく、表面的ではない「人間の多様性」を感じることができます。そんな中でも、学校行事や部活動などでは一致団結してみんなで盛り上がる。みんなが違うからこそ、掛け算した時に大きな力を発揮できるのだと、いろんな場面で感じられます。こういったジェンダーでもない、貧富でもない、多様性に触れる機会は、人生の中で貴重な経験になるはずです。また、地元の学生たちはこの環境を当たり前だと思っている。それがまた、いいんです。多様性を大切にしながら、お互いの強みを掛け合わせることで力を発揮する。しかもそれを当たり前にやってのけるというのは校訓に現れています。校訓は「腕に覚えのある人間、筋金の通った人間、思いやりのある人間」です。それぞれの場で腕を磨き、リーダーシップと思いやりを持った人を育てる。それが矢上高校です。

地域の人の中でしか、学べないこともある。

大阪城を作ったのは誰でしょうか?正解は豊臣秀吉ではなく、大工さんです。では、矢上高校を作ったのは?正解は町の人たちです。町の人たちが、山から土を掘り、木を切り、建物を作ったのです。カリキュラムの中にはこうした矢上高校を支えてくださる方と作り上げる授業もあります。また高校には地域の方で構成された応援団があり、イベント支援や清掃活動などをしてくださっている。地域の方とこれだけ距離が近いもの魅力ですし、私はそういった方たちに卒業式にも参加してもらい、しまね留学生をみんなで送り出してあげたい。いつか、希望すれば地域の方が高校でみんなと一緒に学び直せるような場も作りたい。だから留学生のみなさんも、勇気を持って地域へ飛び出して高校や寮以外の場所に思い出を作ってほしいです。地域の中には歴史が好きな人など、魅力的な大人がたくさんいますよ。

これからしまね留学を目指す方へ

しまね留学に参加するということは、「自分の当たり前が通用しない場所で暮らす」ということ。方言も通じません。学校の帰りにゲームセンターに寄ることもありません。寄宿舎ではみんなと一緒にご飯を食べますが、洗濯や掃除は自分でしなければなりません。共同生活をする上で必要なルールや配慮も窮屈に感じるかもしれません。ですが、それこそが自分の当たり前を広げていく時間になります。成長のきっかけは、地元の高校よりもきっと多い。難しく考えず、とにかく3年間を楽しみましょう。

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