地元生インタビュー
2021.05.19
島根県立大東高校 吉岡将人さん
地元生インタビュー
2021.05.19
島根県立大東高校 吉岡将人さん
吉岡将人さん(令和3年3月卒)
・ 中学時代の練習試合をきっかけに大東高校へ
・ 小学生からバレーボールを続ける
・ キャプテンとしてチームをまとめる
「人間力」磨いた3年間
バレーボール部でキャプテンとして活躍した吉岡将人さん
「やり始める やり続ける なし遂げる」を合言葉に、生徒一人一人が主体的に学ぶ姿勢を大切にしている島根県立大東高校(島根県雲南市大東町)。吉岡将人さん(18)は同校でバレーボールと勉強を両立させ、3年時にはキャプテンとしてチームを引っ張りました。大東高校で何を学び、どう成長したのか。「人間力が磨かれた」という3年間を、バレーボール部顧問の若槻太一先生とともに振り返ってもらいます。
目標を持つことで部活と勉強を両立できた
――本日はよろしくお願いします。早速ですが、吉岡さんはなぜ大東高校を選んだのでしょうか。
吉岡将人さん(以下、吉岡さん):中学の時もバレーボール部に所属していたのですが、当時、大東高校のバレーボール部と練習試合をさせていただく機会がありました。そのときに見た先輩方の雰囲気がとても良かったんです。
若槻太一先生(以下、若槻先生):中学3年生の時だよね。
吉岡さん:そうですね。コートに入っている先輩方、入っていない先輩方に関わらず、点が入るごとに励まし合う姿が印象的でした。
若槻先生:私は当時からバレーボール部の顧問ですが、中学時代の彼のプレーを見て「すごい」と感じました。来てくれたら絶対にチームが強くなると感じ、試合後に声をかけました。
吉岡さん:その時のことは覚えています。実はもう一つ進学先として候補に入れていた高校があったのですが、チームの雰囲気が良かったことに加え、若槻先生に声をかけていただいたこともあり、大東高校への進学を決めました。
――実際に入学された後はいかがでしたか?
吉岡さん:勉強と部活を両立させることが難しかったです。大東高校は進学校なので、勉強についていくのが大変でした。
若槻先生:1学期の中間テストの順位は、下から数える方が早かった(笑)
吉岡さん:はい、そうでした(笑)
若槻先生:それでもバレーボールを頑張っていることはよく知っていました。勉強の方でも「頑張り方」が分かれば伸びるだろうなと思っていたので、そこまで心配はしていませんでした。そう思っていると、2年生ぐらいから成績も伸びてきました。
――何かきっかけはあったのでしょうか?
吉岡さん:大学進学を意識したことです。小学校からバレーボールを続け、高校でも一生懸命取り組み、もっと上のステージで頑張りたいと思いました。大学でバレーボールを続けようと決めたのですが、今の学力では進学は難しいと考えるようになった。これがターニングポイントだったと思います。
若槻先生:僕も彼には「もっと上に行ける」と声をかけていました。本人の中でギアが入ったのか、練習にもより熱が入り、それと比例して成績も伸び始めましたね。
――文武両道は大変だと思うのですが、工夫した点はありますか?
吉岡さん:部活も中学時代よりハードになり、体を痛めることも多くなりました。そのため、体のケアにより一層力を入れました。後はしっかり授業を聞きました。1年生の時はあまり身が入ってなかったというか…。
若槻先生:(笑)
吉岡さん:授業をしっかり聞いて、家庭学習の時間もしっかり確保しました。
自分の意見を伝えられる力が身に付く
――バレーボール部ではキャプテンを務められていたということですが、やってよかったこと、逆につらかったことはありますか?
吉岡さん:きつかったのは、キャプテンとしてチーム全員の意見を把握できず、一時期チームがバラバラになりかけた時です。そんな中でも全力を出して試合に勝ち、部員全員が成長した場面を見られた時は「やってきてよかった」と思えました。
若槻先生:チームがバラバラというのは選手権(島根県高等学校バレーボール選手権大会)の時?
吉岡さん:はい、そうです。
若槻先生:新チームになって初めての大会だったのですが、僕が予想していたよりも早い段階で負けてしまいました。会場の片付けがあったため、生徒には学校のバスで待っておくように指示しました。バスに戻ると、今後のチームについて話し合いが行われていたんです。確か2時間ぐらい話し合ってたよね?
吉岡さん:そうですね。
若槻先生:「話し合っておいた方がいいんじゃない」程度の軽いニュアンスで伝えていたので、30分ぐらいで終わるかなと思っていました。しかし彼らはずっと話し合いを続けている。僕は口をはさむことなく様子を見ていました。
――何について話し合っていたのでしょう?
吉岡さん:勝つことへの思いについてです。試合では「皆本当に勝ちたいと思っているのか」と思うような場面があり、ここで言いたいことはすべて言っておこうと思いました。その後は練習中も、指摘しながらも良いところは肯定するというコミュニケーションで信頼関係を構築していきました。
若槻先生:彼の代の部員はマネージャーも含め4人しかいなかったんです。一つ下の代は11人。引っ張っていくのは大変だったと思います。それでも、僕の方から「こうしろ」と指示を出すことは、そこまでありませんでした。自分たちに足りないことは自分たちが一番分かると思いますので。
吉岡さん:練習メニューも自分たちで考え、バレーボールに対する考え方も変わりました。自分たちの個々の力が伸びたと感じました。
――キャプテンの経験も含めた3年間で、一番成長できたと感じる部分はどこでしょうか?
吉岡さん:自分の意見を持てるようになったというのが、一番大きな変化だと思います。生徒会の副会長も務めていましたので、学校行事でも引っ張っていく場面が多かった。その積み重ねの結果、自分なりに「こうした方がいい」という考えを持てるようになりました。
若槻先生:もともと高いモチベーションはあったと思います。見ていて感じた成長は、自分の意見をうまく人に伝えられるようになったところではないでしょうか。バレーボール部でも、「チームをこうしたい」というのをチームメイトに伝えて動かす力が、入学時と比べて大きく伸びましたね。
吉岡さん:若槻先生が自分のことを見てくださっていることが、とても嬉しいです。若槻先生はその場を盛り上げてくれるけど、だめなことはだめと言ってくれる。人間として成長させてくれる素晴らしい先生でした。
生徒一人一人が目標に向かって頑張っている学校
――卒業後の進路は?
吉岡さん:大学に進学し、バレーボールを続けていきます。
――大東高校で一番学んだことは何ですか?また、それを今後どう生かしていきたいですか?
吉岡さん:学んだことは「人間力」です。高校生活を通じて身についたと感じます。大学はこれまで以上に勉強と部活の両立が大変だと思います。それでも、高校で乗り越えられたという自信を胸に、前を向いて頑張っていきたいです。
若槻先生:部員には「バレーボールは一生できるわけではないけど、人間は一生続く」ということは言ってきました。そういう意味でも、「人間力」を磨いてほしいと伝えていたので、彼の言葉は僕としてはとても嬉しいです。
――将来の夢はありますか?
吉岡さん:まだいろいろ迷っていますが、将来的には先生という立場でバレーボールの指導をしたいという思いがあります。
若槻先生:大変だよ(笑)
吉岡さん:母校である大東高校でも指導してみたいですね。
若槻先生:実は僕自身も大東高校の出身。後輩が同じような夢を目指してくれるのは嬉しいですね。
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これからしまね留学を目指す方へ
大東高校は生徒一人一人が目標を持って部活や勉強に取り組んでいます。地域の方や先生のサポートも充実していて、目標に向かって頑張れる環境が整っています。僕自身、3年間大変な場面もありましたが、将来の夢の実現に向かって頑張れる学校だと自信を持って言えます。
学校情報
島根県立大東高等学校
〒699-1251
島根県 雲南市大東町 大東637
TEL:0854-43-2511
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