高2留学生インタビュー

2025.03.24

島根県立島根中央高等学校 大芝茅太さん

なぜ「しまね高2留学」に?

もともと、自然が豊かな場所に住みたいと思っていたからです。神奈川県の出身なのですが、周りはよくある住宅街でなかなか自然に触れる機会がなくて。今思うと、「隣の芝は青い」といった感覚もあったかもしれません。ただ、まだ高校生ということで、大人になるまでは、自分で「自然が豊かな場所に行く」という選択肢を取ることはできないと思い込んでいました。そのような中、「しまね高2留学」の存在を知りました。この制度を活用すれば、高校生であっても、自分の行きたい場所を自分で選ぶことができると思い、挑戦することを決めました。

留学先に選んだ理由

まずは自然が豊か、ということですね。町の中心を「江の川」という大きな川が流れているのですが、その川に流れ込む支流がいくつかあります。「支流で友達と川遊びをしたり周辺を散策したりできたら楽しそうだな」と。それに加えて、島根中央高校は県外生が多くてなじみやすいのではないかと思ったからです。県外生の数は全体の3割にも及びます。寮生活も県外生ばかりの環境になるので、安心だなと思いました。

実際に留学してみて

やっぱり自然が素晴らしいと思いました。江の川の支流で友達と川遊びをしたり、周辺を散策したりするのはとても楽しいです。
寮生活では、基本的にみんな県外生という共通点があり、とても仲がいいです。とはいえ、県外生だけで固まっているわけではなくて、地元生ともよく一緒に遊んでいます。僕も地元生と間違えられることがあり、それくらい溶け込めているということかなと思います。
あと、川本町は挨拶がとても多い町だと思います。高校の仲間たちだけではなく、地域の方々も気軽に挨拶してくれるのでとても気持ちがいいです。都会では他人とすれ違っても挨拶は基本的にしないんですけど、人と人との距離が近いように感じます。

がんばった・チャレンジしたこと

夏に行われた「おためし地域留学」に企画・運営側で参加したことです。「おためし地域留学」は、全国の中学生を対象に、2泊3日で川本町に来てもらい、地域と学校のよさを感じてもらうというイベントでした。最初は「中学生たちにどうしたら楽しんでもらえるか」がよく分からず、打ち合わせなどであまり意見を言えていませんでした。そんな中、コーディネーターの方から「合っているか間違っているかなんて気にしないでいいから、遠慮せずに何でも言ってほしい」と声をかけてもらい、そこからは、より積極的に参加することができました。イベント中は常に参加してくれた中学生の様子を見ながら、「楽しんでくれているかな」「やる気を出してもらうにはどうしたらいいかな」と気にかけていました。チームでの作業が深夜におよんでしまうようなこともありましたが(笑)、それだけみんなで頑張れたということなので、むしろ大きな達成感を共有することができました。

学校生活で印象的な思い出は?

春に行われた地域の「たけのこ堀り」が記憶に残っています。このイベントは、主に小さな子どもたちやそのご家族を対象としたものなのですが、僕は「ガチ」でタケノコを掘るチーム・・・というか集団にまじって、とにかく一所懸命タケノコを掘っていました(笑)。それまでタケノコを掘ったことはなかったのですが、やってみると結構大変でした!しっかりと根付いているので、一本掘るのに5分~10分くらいはかかってしまいます。だからこそ、イベント後に食べた掘りたてのタケノコ料理はとてもおいしかったです。
また、11月に松江市で行われた「しまね教育の日フォーラム」では、島根中央高校の生徒として「地域とつながる・共存する学び」というテーマで発表する機会がありました。そこでは、あそラボやしまね高2留学のことについて話させてもらいました。とても緊張しましたが、一緒に発表してくれる仲間がいてくれたので、なんとかやり切ることができました。発表後の振り返りの時間には、会場にいた方々からたくさん意見をいただいて、とても充実した時間を過ごすことができました。

つらかったこと

基本的にはほとんどありません(笑)。強いて言えばですが、バスの本数が少ないことですね。住んでいる男子寮に帰るバスが1時間に1本くらいしかないので、乗り遅れると4キロほどの道を歩かねばなりません。町の外に遊びに行くときもそうです。買い物やカラオケをしたいときは江津市に行くことが多いのですが、江津市行きのバスも1時間に1本くらいです。
だからといって大きな問題かというとそうでもないです。ここにいると、あそラボや寮で常に友達と会えるし、遊べるので、寂しいとかほとんど思わないですね。

自分のココが変わった

一言で言えば「自立」かな、と思います。単に炊事・洗濯ができるようになったということではなくて、いろいろなイベントやボランティア活動に自分の意志で積極的に参加するようになりました。神奈川にいたときもそういう機会はあったはずなのですが、イベント内容に興味があっても、「どんな人が来るのかな」とか「友達はみつけられるかな」とか、そういったところを気にして自分にブレーキをかけてしまっていました。ここでは、周りの友達が当たり前のように挑戦しているし、それを周りの大人たちがすごく応援してくれるんですよね。そういった環境にいることで、自分もせっかくの機会をもっといかしていこう、という気持ちに自然になれたんだと思います。

将来どんなことをしたいですか?

留学前は大学でどういうことを学びたいとか、あまり考えたことがなく、「普通に東京のどこかの大学に行くのだろうな…」と漠然と考えていました。 でも、今回留学で地域に縛られない進路があることを体感し、大学進学について幅広く考えるようになりました。また、地域でのさまざまな活動を通じて、「地域の特色を活かした地域の活性化」というテーマにさらに興味を持つようになりました。 特に自然が好きなので、自然資源の活用について学びたいと思い、色々調べていく中で、北海道の網走に自分の学びたいことにぴったりの大学があることが分かりました。高校卒業後は、その大学で「自然を活かした農業」について学ぶのもいいなと考えています。

思い出スポットBEST3

あそラボ

町の子どもたちが放課後に集まって、友達と遊んだり、のんびりと過ごしたりしています。ここが起点になって、色々な地域のイベントやボランティア活動をすることもあれば、自分たちで企画を立ち上げることも。

学校からは少し離れていて、寮までのバスも1時間に1本くらいしかない。でも友達がいつもいてくれるし、ホームシックになったこともありません(笑)。自然豊かで居心地がいいですね。

江の川

寮の目の前を流れていて、家を出てすぐ川で泳ぐのは、最高に気持ちがいい。

1年前の自分へMessage

やらない後悔より、やってみての後悔!やらない後悔はもったいない。少なくとも川本町には、挑戦を応援してくれる友達や大人がたくさんいるから、少しでもやってみたいという気持ちがあるなら、挑戦あるのみ!

学校情報

島根県立島根中央高等学校

〒696-0001
島根県邑智郡川本町川本222番地
TEL:0855-72-0355

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