齋ヶ原 祐司さん
島根県浜田市出身。ITエンジニアとして、東京・福岡・中国上海市で幅広い仕事に従事。2020年にNPO法人てごねっと石見に入社しUターン。教育魅力化コーディネーターや小・中学校のふるさとキャリア教育等を担当。2022年に人材育成を行う「いわみと」を起業。
エンジニアをしながら辿り着いた、島根との関わり方。
高校卒業後、ITの仕事がしたくて島根を出ましたが、やっぱり地元が大好きで、東京にいながらも、島根県出身者との飲み会や島根県人会を主催していました。そんな時、島根県が雑誌「ソトコト」とコラボレーションした地域づくりのための連続講座「しまコトアカデミー」と出会い、東京で受講。その一環として隠岐へのインターンシップに参加した際に出会った方々の影響で教育に興味が湧き、島根大学で行われていた「地域・教育魅力コーディネーター育成プログラム」を受講しました。現在はNPO法人てごねっと石見に所属。江津高校の「総合的な探究の時間」において、外部の人材と生徒を結びつける役割を担っています。それ以外にも小・中学校のふるさとキャリア教育に加え、私自身が代表を務める「いわみと」では、高校生が学外で活動するマイプロジェクトの支援などを行っています。
地域アドバイザーとして生徒の支援を行う寺井さんと一緒にインタビューを受ける齋ヶ原 さん
挑戦する大人と、応援・共感してくれる大人の中で育まれるもの。
江津市には10年以上続いているビジネスプランコンテストがあって、「挑戦する大人」と「応援・共感する大人」が多いという特徴があります。それは高校生に対しても同じ。例えば、去年1年生の授業で、地域の大人60人と1年生60人がそれぞれ話をするイベントをしたら、あっという間に地域の方の参加枠が埋まったんです。生徒たちも1対1なら自分の意見を言えるので、成長のきっかけになったと思います。こんな環境だからこそ、高校生はイベントの「参加者」としてだけでなく、「ボランティア(お手伝い)」や「企画・実施(例えば自分でお店を出す等)」の機会も多く、参加した生徒からは「地域の方との交流やイベントを通して、将来の進路が明確になった」といった声や、「自信を持って自分の意見が言えるようになった」といった声も聞こえてきますね。
たくさんの経験の中で強みややりたいことが見つかる。
しまね留学生からよく言われるのは、「地域の大人のいろんな生き方を見て、かっこいいと思った」とか、「新たな価値観を得られた」とか。やりたいことがわからない人でも、多彩な経験の中でやりたいことや興味が湧くものがきっと見つかる。だから、私たちがやりたいことを言語化や整理をする手伝いをすると、自分の強みややりたいことに気づく生徒が多いですね。あとは、実際に地域に出て本人がアクションを起こす場面を作ったら、人前で主張するのが苦手だった生徒が翌年応援団長をできるまでに成長することもあるんです。出会いが人を成長させると実感しています。
これからしまね留学を目指す方へ
しまね留学は3年間という限られた時間の中で、今までとは全く違う考えや価値観を持っている同級生や地域の大人や体験したことない出来事などに触れられるのが魅力。だからこそ、自分の考えや価値観を変化させたい、広げたいと思っている人におすすめです。皆さんのこれからの「自分」と「未来」は、自分自身の小さな一歩で変えられます。江津高校の教員、コーディネーター、地域の方々がサポートしますので、ぜひ小さな一歩を踏み出してみてください。